沼津高専は、学生が以下の能力、態度、姿勢を身につけることを目標としています。
この教育目標の下に、5つの学科がそれぞれの教育課程を組んでいますが、どの学科に属する学生でも共通で学ぶ科目があります。これらを一般科目といいます。一般科目には大きく分けて2つの目的があります。ひとつは所属する学科の科目(専門科目)を学ぶための基礎学力を身につけること、もうひとつは健全な技術者に求められる幅広い教養と人間性を養うことです。一般科目は主に教養科の教員によって教授されます。
教育内容は、高等学校および大学の教養課程において教えられるほとんどの教科を含んでいます。工学の基礎としての数学と、国際的なコミュニケーション能力を養うための語学には多くの授業時間が充てられていますが、これら以外にも、理科、国語、社会、芸術、保健体育などの科目が、第1学年から第5学年までに、専門科目とのバランスを考えながら機能的に配置されています。
授業内容の特徴としては、知識の習得にとどまらず、実際に役に立てる力を身につけることに重点をおいています。そのため、作業、実習、実験、レポートによる報告等を多く採用しています。さらに専門科目の基礎としての性格の強い数学、物理、化学では、専門科目の学習へスムーズに移行できるよう配慮しています。
一般科目の多くは、専門科目と直接関連がないように思えるかもしれませんが、広い視野と柔軟な思考力を持つ人間を形成するうえでは重要な役割を持っています。科学技術の発見と発明の多くは、こうした豊かな感性を持つ人たちによってなされてきたのです。沼津高専で学ぶ学生の皆さんには、このことを謙虚に受け止め、将来、世界の科学技術を担う一人になるべく努力していってほしいと願っています。
一般科目は、幅広い分野の授業科目から構成されています。次ページでは、各教科の概要、意義、特徴などを紹介しています。また、それぞれの授業科目が上記の5つの目標のうちのいずれに重点を置いているかは、科目系統図にまとめてあるほか、各授業科目のシラバスにも記載してあります。
学生の皆さんは、以上に述べてきた一般科目の意義、編成の特徴、目標をよく理解したうえで授業に臨み、勉学に励んでください。